記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
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国が進める働き方改革の影響もあって、女性起業家を支援する動きが強まっています。
そんななか、開業に大きな資金を必要としな良いわゆる「プチ起業」が女性に人気です。
この記事では、プチ起業のなかでも特に「女性に人気がある職種」を4つピックアップして、人気の理由や開業の仕方、開業にあたっての注意点などを解説します。プチ起業を考えている方はぜひ参考にしてください。
女性に人気のプチ起業4種類
女性に人気のあるプチ起業として、次の4つが挙げられます。詳しく見ていきましょう!
ハンドメイド雑貨の販売
アクセサリー、カバン、パッチワーク、子供服、竹細工、陶器など、ハンドクラフトの種類はたくさんあり、それぞれに愛好家がいます。また、自分では作らないけど大量生産ではない手作りの小物、雑貨を好む人も少なくありません。
ハンドクラフトをする人は、自分では使いきれない、飾りきれないくらい作ってしまうのが常。「気に入って買ってくれる人がいたら良いな」という気持ちを持っています。つまり、ハンドメイドをする人の多くが作家まであと一歩の「起業家予備軍」なのです。
しかし「もらって迷惑するのがハンドメイドの小物」という一面もあるので、好きで作った品物が商品になるとは限りません。
また、ハンドメイド雑貨には「物語づくり」が大切になります。売れるハンドメイド製品には、その製作者(作家)に独特の雰囲気・世界観があります。また多くの場合、買う人は作品そのものだけでなく、作家の「素敵な暮らしぶり」、ライフスタイルに共感し、憧れを抱いています。
ハンドメイド雑貨は、作者と作品にまつわるライフスタイル、物語込みで売れるといっても良いでしょう。
その物語を作り、拡散できるのがブログ、Facebook、InstagramなどのSNSです。
販売方法には、ネットショップ、自宅ショップ、委託販売などがあります。そのどれを選ぶにしてもSNSの上手な利用がハンドメイド雑貨プチ起業の成功のカギを握っています。
美容系スキルを生かした起業
美容系の資格や検定には、ネイリスト技能検定、日本メイクアップ技術検定、認定フェイシャルエステティシャン、アロマセラピストなど多くの種類があります。こういう資格や技術を生かしたプチ起業も女性に人気があります。
仕事のスタイルとしては、自宅サロン、出張施術が主ですが、レンタルサロンで開業することもできます。
美容系の仕事で起業して成功するには、基本的なスキルだけでなく、ネイルアートやメイクアップなどに「アーティスト独自の主張や美学」が必要です。
その主張が評判を呼んで、たとえば「小顔メイクの達人」「ナチュラルメイクのカリスマ」などのあだ名がつくようになれば成功へのルートに入ったといっても良いでしょう。「予約の取れない〇〇サロン」になることも夢ではありません。
そんな評判づくりに欠かせないのが、やはりブログやフェイブックなどのSNSの活用です。美容という仕事柄SNSにアップする写真の撮影技術も重要なポイントになります。
講師・アドバイザー
英会話講師、収納アドバイザー、子育てアドバイザー、カラーコーディネイター、フラワーアレンジメントなどの、講師業、アドバイザー業も女性に人気のプチ起業です。
これまで養ってきた知識・経験や取得した資格を活かせるところ人気の理由ですが、自宅教室や出張講師のかたちで初期投資の少ない起業ができるのも魅力です。
イラストレーターの榎森彰子さん(奈良県)は、雑誌の表紙や商業イラストを描くかたわら奈良三原色の会という絵画教室を開き、大阪や奈良で講師活動をしています。榎森さんは商工会議所の会議室などを会場として借りるほかに、小学校や女性センターなどから講師として呼ばれることもあります。
講師活動、アドバイザー活動が評判になれば、会場や生徒も仕事を依頼する側が用意するというケースも出てきます。
ライティング(原稿執筆)
文章を書くことが好きな女性に人気のあるプチ起業が、クラウドソーシングを利用したライティング(原稿執筆)です。クラウドソーシングとは、仕事を発注する人と受注する人が仲介会社を通じてコンピュータで発注や納品を行なうシステムです。
有名な仲介会社にはクラウドワークス、ランサーズ、ココナラなどがあります。仕事をしたい人はこれらの会社に会員登録して、そのサイトに登録されている仕事に応募します。
子育ての経験を生かして子育てアドバイス記事を書く、ファイナンシャルプランナーの資格を生かしてお金に関する記事を書くなど、専門分野、得意分野を持てば原稿の単価が高くなり、名指しで仕事をもらえる機会も多くなります。
プチ起業と副業/起業の違い
プチ起業と副業はどう違うのでしょうか? また、起業とプチ起業の違う点は何かを確認しておきましょう。
プチ起業と副業の違い
副業はコンビニでのバイトなど「雇われて働く」ことを含む、広い意味での「副収入を得る仕事」です。プチ起業も、会社員としての収入や夫の収入を生活費の柱にしている場合がほとんどなので副業の1種と言えます。
しかし、同じ副業でもプチ起業は人に雇われて働くのではなく、小なりといえど事業主になる点が「時給いくら」のアルバイトと違う点です。アルバイトやパートは何時間(何日)働けばいくらになるという計算が立ちますが、プチ起業はいくらやっても全く儲からないというリスクがあります。
その代わり、成功すればパート仕事では望めない収入が得られる可能性があります。
プチ起業と起業の違い
プチ起業と起業に本質的な違いはありません。どちらも事業主として自己責任で行なう仕事で、儲かる可能性もあれば全く儲からない可能性もあります。
違いは、プチ起業は・・・
- 大きなリスクを背負わずに始める
- 必ずしも大きな成功を目的にしない
という点です。
もちろん、プチ起業が成功して本格的に起業するケースもありますが、事業を広げたらもっと儲かりそうだけどあえてしない、というスタンスもあり得ます。
女性がプチ起業するメリットと注意点
プチ起業するメリット
女性がプチ起業するメリットには、次のようなものがあります。
- 大きな初期投資をせずにリスクなしで始められる
- 趣味や資格を生かして、空き時間を有効に使える
- 仕事や家事だけに追われるのではなく、自分らしいライフスタイルを追求できる
- 成功すれば本格的な企業に発展する可能性がある
プチ起業するときの注意点
プチ起業は、プチリスクで始めることが絶対的な条件です。自宅ショップをするからといって、リフォーム費用に何百万円もかけるようなことはするべきではありません。
また、プチとはいっても起業なので、結婚している場合は夫や子どもの理解と協力がないと上手くいきません。今までとおり家事や育児は完ぺきにこなす、という姿勢では無理が生じるので、家族に「お母さんを応援する」というムードが生まれるような工夫が必要です。
プチ起業する仕事は、お金が儲からなくてもやっていて楽しく夢中になれる「好きなこと」を選ぶのがベストです。そういう仕事なら、ストレスが溜まらずいつも機嫌よく働くことができます。また、人(顧客)はそんな機嫌の良い人の所に集まってきます。
プチ起業は知識や技術を生かせる仕事で
プチ起業をするときはプチリスクで始めることが大切です。好きなこと・できること選び、あなた独自の世界観や美意識、主張が反映されていることが必要です。
そういう世界観や主張をSNSでどんどん発信して、ファンを集めていきましょう!
さらに詳しく知るには、以下より検索してみてください!
起業18フォーラム代表。「会社で働きながら6カ月で起業する(ダイヤモンド社)」他、著書は国内外で全10冊。最小リスク、最短距離の起業ノウハウで、会社員や主婦を自立させてきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛け、幅広い相談に対応している。
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