記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
最終更新日:
スタエフは、スタンドエフエムを略した言葉で「音声を配信するプラットフォーム」アプリのことです。今や、TikTokでも何でも、一般人が気軽に動画配信ができる環境があるにも関わらず、あえて音声のみを配信するメリットはどこにあるのでしょうか?
今回は、注目のスタエフの可能性と起業への活用方法についてお話しします。
スタエフって何?
スタエフは、2020年4月に誕生した新しい音声配信アプリです。一方的に配信するのではなく、リスナーからの反応(コラボ機能やギフティング機能)やBGMをつけることができます。LIVE配信も可能で、専門知識がなくても、ラジオ番組を制作する感覚で楽しみながら音声配信をすることができます。
一般的な配信アプリは、リスナーや視聴者が使いやすいように開発される傾向があります。しかしスタエフは、音声配信をする側が使いやすいように配慮されているのか、これまでのアプリと比較しても圧倒的な「簡単さ」が特徴です。
録音は直感的に操作できます。編集も簡単です。楽曲の利用がしやすく、スタエフがJASRAC とNexToneと契約をして著作権使用料を支払ってくれているため、スタエフで音声配信をする人は、楽曲利用申請をするだけで、JASRACとNexToneの管理楽曲を無料で歌ったり、演奏したりすることができます。通常、楽曲を利用するときにはさまざまな手続きや使用料の支払いが必要です。
また、スタエフはフォロワーの人数が、配信する人だけがわかるようになっています。これはありがたいと感じる人も多いと思います。動画にしても音声にしてもフォロワーの数はとても気になりますし、それが「リスナーに見られている」となれば、評価がダダ漏れになっているのと同じですもんね。
スタエフは、素人でも簡単に始められて続けられる工夫がある音声配信アプリです。
音声だけで勝負する「音声配信の可能性」とは
スタエフは、音声のみの配信です。文字のみ発信から画像の投稿、そして動画配信が主流になった中で、再び音声のみの配信に注目が集まっている理由はどこにあるのでしょうか? ここからは、音声だけで勝負する音声配信の可能性についてお話しします。
音声のみだから作業中でも聴くことができる
スタエフは、ラジオのように聴くことができます。動画配信や文字は、画面に集中しなければならず、何かをやりながら視聴することは難しいでしょう。スタエフは、音声配信のため作業をしながら耳を傾けることができます。実は今、YouTubeでさえも「聞き流す」人がどんどん増えているんです。
テレワーク、在宅ワークが増えて、自宅でテレビをつけながら、或いは、ラジオを聴きながら仕事をする人が増えました。今、通勤電車に乗る生活が戻りつつありますが、音声配信を聴きながらリラックスしたいという人もいるはず。実際、私の番組も電車で聴いて下さっている方がいらっしゃいます。
見えないことで想像力を掻き立てる
音声配信は「音だけ」ということが特徴です。「音だけより映像もあった方が良い」と考えそうですが、場合によります。事実、音だからこそ、想像力を掻き立てられることもあります。
また、顔出しなしができるのも音声配信のメリットです。動画配信は会社員の場合、自分の姿が写ってしまうことがハードルになることがあります。しかし音声配信は声だけなので、動画よりも抵抗なく挑戦することができるはずです。さすがに声色だけで会社にバレることは少ないでしょう。
スタエフの中には、一般人が友達とのおしゃべりを生配信しているものもあります。会社内のことや最近のできごとを淡々と話しているのですが、顔が見えないだけに楽しそうな光景を想像しつつ、つい聞き入ってしまいます。クラハ(Clubhouse)にも似た使い方ですね。
文字よりも感情を簡単に伝えられる
Twitterは主には文字による配信、Instagramは主には画像による配信、そしてYouTubeは動画による配信と、時代を追うごとにより「見える配信」が流行りました。しかし「見える配信」は、大人には始めるハードルが高くなってしまうのが欠点でした。かと言って文字だけの配信は、場合によって、情報を伝えるには物足りないことがありました。
音声配信は、文字よりも感情が伝わり、動画よりも気楽に発信できる良さがあります。発信側も利用者側も「気楽」なのが音声配信のポジションですね。
スタエフの起業への活用
スタエフは簡単に収録できる音声アプリだからこそ、会社員の起業準備にとって貴重なツールです。ここからは、スタエフを起業に活用する方法を紹介します。
パートナープログラムで稼ぐ
スタエフには「stand.fm パートナープログラム(SPP)」というものがあります。もちろん承認制なのですが、フォロワーが多くなると投稿した放送の再生時間に応じた収益を受け取れるというものです。ちょっと基準が厳しめです。
「再生時間に応じた収益化」は審査制で、承認されたチャンネルのみが対象です。チャンネルのフォロワー数が1,000人以上を審査の目安として設けさせていただいております。
※審査基準は変更する可能性がございます
stand.fm ホームページ「stand.fm パートナープログラム (SPP) とは」2021/11/09時点 より引用
SNSとして広告効果を狙う
起業したら宣伝や広告が必須です。今は、起業する人はSNSやYouTube、ブログでブランディングする人が殆どですが、音声配信もその一つになり得ます。
起業したら、とにかく、まずは認知してもらうことが必要ですし、また、ファン(リピーター)を作っていく必要もあります。番組のファンを育てることで、強力なブランディング効果につながることでしょう。
SNSは続けるのも大変、広告はお金がかかります。スタエフは、人によってはSNSよりも楽と感じるかもしれません。多くの文字が必要ありませんし、素材集めも不要です。移動中でもスマホがあれば、気が向いた時にちょっとしゃべるだけ、そんなルーチンでどんどん発信することができます。
スタエフをSNS感覚で使えば、固定リスナーもついてくれるはず。繰り返し聞き流してもらうことで、あなたの存在がしっかりと脳にインプットされていくでしょう。ブログやSNSと両方使えれば、さらに強力です。「あの人が自分に直接話しかけている」という印象を与えることもでき、親しみを感じ、より身近に感じてくれるでしょう。
レターやコメント機能を使って見込み客のニーズを吸い上げる
スタエフには「レター機能」や「コメント機能」があります。レター機能は、匿名でアカウントに要望を送ることができる機能で、コメントは各放送に対して感想を書き込める機能です。
レターはこんな感じ
コメントはこんな感じ
どちらもざっくり言えば、ラジオにおけるリスナーからのハガキのようなものです。レターは匿名(ユーザ名記載は可能)のため、率直な意見や要望が届きます。活用次第では、カスタマー調査のように使うこともできそうです。「起業してはみたけれど市場ニーズがわからない時」には、レター機能を活用すると良いのではないでしょうか。
また、これらの機能は、ネタ切れ防止に役立ちます。音声配信は、画像がないだけに配信する材料が限られます。そのため、ネタ切れになってしまい続けられない人もたくさんいます。特にレター機能は、返信をすぐに収録できる機能が付いているので、使いやすいです。
おわりに
TwitterやYouTubeそして音声配信アプリと、配信するプラットフォームはどんどん増えています。どこをメインの居場所とするかはそれぞれでしょうが、スタエフは、あなたのコアなファンが聴いてくれるメディアとして、芸人さんのラジオのように、表舞台であった出来事の裏話をしたり、本来の自分を表現したり、その他のメディアとは違う一面も出せる貴重な場にできると思います。
最後に、私も大好きなスタエフ番組をご紹介します。
さらに詳しく知るには、以下より検索してみてください!
起業18フォーラム代表。「会社で働きながら6カ月で起業する(ダイヤモンド社)」他、著書は国内外で全10冊。最小リスク、最短距離の起業ノウハウで、会社員や主婦を自立させてきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛け、幅広い相談に対応している。
★会社員のまま始める起業準備・6ヵ月で起業する!【セミナー@東京/オンライン】
★自分のタイミングで学びたい、セミナーは苦手、というあなたは【動画版】起業セミナー(特典付き)